ひとつのサンプルからRNAとタンパク質を抽出し、トランスクリプトーム解析及びプロテオーム解析を同時に実施します。プロテオーム解析の分析深度が従来よりも圧倒的に高まったことで観測対象となる分子が大幅に増加し、トランスクリプトーム解析データとの遺伝子数の差が小さくなりました。より包括的なデータが得られ、従来の技術では見いだせなかった新しい発見が期待できます。
サンプル(細胞、組織の場合)はフェノールグアニジン系の試薬、もしくはRNA保護試薬に浸した状態で送付するだけで良く、RNA・タンパク質抽出から解析までかずさDNA研究所にて一貫して行います。
- 実験例:
- ・試験化合物の添加の有無による細胞内のトランスクリプトーム・プロテオームへの影響比較
・組織中の正常部位と病変部位の比較
- 使用機器
トランスクリプトーム解析:HiSeq 1500, HiSeq 2500, NextSeq 500,MiSeq[イルミナ社]
プロテオーム解析:Q-Exactive HF-X [Thermo Fisher Scientific社] - プロテオーム解析はタンパク質配列が解析されている生物種が対象となります。
RNA-Seqとプロテオーム解析で観測されたmRNAとタンパク質をコードする
遺伝子の重複
RNA-SeqとQ-Eactive HF-X導入以前のデータ依存型分析法(DDA)によるプロテオーム解析(左図)とRNA-Seqと本受託サービスのQ-Eactive HF-Xを用いた高深度DIAプロテオーム解析(右図)との比較を示す。分析したサンプルはHEK293F 細胞を用い、RNA-Seqとプロテオーム解析のそれぞれの解析で用いたデータベースに共通して存在した遺伝子のみを対象とした。以前のプロテオーム解析ではRNA-Seqで観測できる遺伝子数との差が大きかったが、本受託サービスの高深度DIAプロテオーム解析ではその点が大きく改善され、マルチオミクス解析を行う上で対象となる分子が大幅に増加した。
トランスクリプトーム解析、プロテオーム解析メニューからご希望の項目を選択し組み合わせることができます
ゲノム解析の追加をご希望の場合はお問合せください。
下記から選択できます。
- ●3’RNA-Seq
- ●miRNA-Seq
- ●真核生物mRNA-Seq
(TypeA; 50 bp Single-Read) - ●真核生物mRNA-Seq
(TypeB;100 bp Paired-End)
メニュー内容については
NGS解析のページ をご覧ください。

下記から選択できます。
プロテオーム解析
- ●標準DIAプロテオーム解析によるタンパク質発現・相対定量解析
- ●高深度DIAプロテオーム解析によるタンパク質発現・相対定量解析
リン酸化プロテオーム解析
- ●標準DIAリン酸化プロテオーム解析によるタンパク質発現・相対定量解析
- ●高深度DIAリン酸化プロテオーム解析によるタンパク質発現・相対定量解析
メニュー内容については プロテオーム解析のページ をご覧ください。
*サンプルが凍結培養細胞、凍結組織の場合。その他のサンプルはご相談ください。
● 納期目安 5~9週間。
● 必要サンプル量(目安)細胞 1×107以上、組織 50 mg以上、血清/血漿 1 µL以上、尿 200 µL以上
メニュー、サンプル種により必要サンプル量は増減します。お問合せの上ご確認ください。
参考注文例
実験目的 | ヒト培養細胞を化合物で処理した場合のトランスクリプトーム・プロテオームへの影響を検討 |
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サンプル数 | 2(化合物処理・未処理) |
選択メニュ― | トランスクリプトーム解析:3’RNA-Seq プロテオーム解析:DIAプロテオーム解析 |
作業内容 | RNA・タンパク質抽出、クオリティチェック、次世代シーケンス(ライブラリ調製+ラン)、LC-MS/MS(プロテアーゼ処理+質量分析) |
サンプル送付 | PBSで洗浄した細胞にフェノールグアニジン系試薬を加えチューブに入れ、液体窒素で凍結、冷凍便送付 |
参考価格 | ¥700,000(2サンプル) |
参考納期 | 9週間 |